在宅勤務で集中できない理由は?生産性を保つ、原因別対策を一挙紹介!

働き方

在宅勤務は、通勤ラッシュから解放されたり自分のペースで仕事を進められたりといったメリットがあります。その一方で、「思ったより集中できない」「効率が悪い」といった悩みも多いようです。

この記事では、在宅勤務中の集中を妨げる主な原因や、仕事に集中するためにはどうすればいいのかを解説しますので、ぜひ在宅勤務時の参考にしてみてください。

オフィスより集中できないのはなぜ?在宅勤務の生産性を下げる3つの原因

在宅勤務での生産性を下げる原因は主に以下の3つが考えられます。まず1つ目は、職場よりも目の前の誘惑が多い点です。自宅には本やゲーム、スマートフォンなど、職場にはない娯楽があふれています。上司に監視されていないため、つい仕事を放置してお菓子を食べながら娯楽につい手を出してしまうこともあるでしょう。

2つ目は、同居している家族への対応が必要になる点です。一人暮らしの場合は仕事に集中しやすい環境が整っていますが、子どもや介護が必要な家族と同居している人は、勤務中でも家族に意識が向いてしまいます。また、リモート会議中に同居人に声をかけられてしまったり、仕事部屋に入ってこられたりといったトラブルも発生してしまいがちです。

3つ目は、仕事とプライベートの区別が曖昧になる点です。職場の場合はデスクフロアと休憩室といったように、オンオフが切り替えられる空間づくりがされています。また、通勤時間内に自然と仕事モードに入る人も多くいます。在宅勤務の場合、普段くつろいでいるリビングから自室に移動するだけで気持ちを切り替えることは難しいでしょう。

まず取り組むべきは「テレワーク環境の整備」

では、在宅勤務の生産性を上げるにはどのような取り組みをすれば良いのでしょうか。まずは仕事モードに切り替えるための環境整備が重要です。以下に押さえておきたいポイントを紹介します。

デスクや椅子など、作業しやすい設備や環境を整えよう

自宅にテレワーク環境を整えるために、まず物理的に作業しやすい設備を整えましょう。具体的にはデスクと椅子を仕事用のものに変えることがおすすめです。椅子は、ソファや座椅子などではなくオフィス用のチェアが最適でしょう。

オフィスチェアは長時間座っていても疲れにくいように設計されているため、腰や腕などへの負担が軽減されます。デスクも大きめのものを用意することで、資料を広げてもスペースに余裕ができ、作業がより捗るでしょう。

次に、作業スペースのそばになるべくスマートフォン、お菓子、漫画などの娯楽品を置かないようにすることも重要です。仕事を始めた直後は気にならなくても、徐々に集中力がなくなるとつい手が伸びてしまうものです。

また、洗濯物やテレビといった生活感のあるものが目に入ると、仕事とプライベートの境目が曖昧になってしまう可能性があるので、なるべく目に入らない場所で作業することも心がけましょう。

ノートパソコンを使用している場合、画面が小さいため長時間作業によってストレスと疲れがたまりがちです。思い切ってサブモニターを設置してみるのも手でしょう。画面が大きくなるだけで作業効率が大きく変わることもあります。モニターや椅子などのテレワーク環境整備に対して助成金や補助金が出る可能性があります。活用できる制度があるかを会社に問い合わせてみるとよいかもしれません。

外部からの影響をシャットアウトするグッズの活用もおすすめ

仕事への集中力を阻害する要因を排除して生産性を上げるためには、自宅に仕事用の個室を用意するのがベストです。しかし、スペースの都合で実現が難しい人も多いでしょう。その際はグッズを使って外からの影響をシャットアウトする方法があります。

まずはパーティションです。大きな仕切りを置くことで、外の視覚情報が入ってこず、職場のデスクと近い環境が作れます。テント形式で周囲を完全に覆うタイプのものもあるので、そちらを活用するのもよいでしょう。

次に、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホン・ヘッドホンを使用することで、外部の騒音が軽減できます。雨や波の音などの自然音やBGMを流すことで気分がリフレッシュできます。単に音を遮断する機能だけが必要な場合は耳栓でもよいでしょう。外部からの視覚や聴覚による邪魔をシャットアウトして、集中力が保てる環境を確保しましょう。

仕事とプライベートを明確に区切る「時間管理」のコツ

ここまでは、生産性を上げるための空間づくりについて説明してきました。次に必要なのは時間の管理です。在宅勤務では自由な時間が増える一方、自分自身で適切に管理する責任があります。以下に生産性を上げるための時間管理を説明していきます。

生活をルーティン化して、仕事時間にメリハリをつける

時間管理のコツとしてまず重要なのが、毎日決まってする行動をルーティン化することです。まずは起床時間と就寝時間を決めておきましょう。在宅勤務になるとつい二度寝や夜ふかしをしてしまいがちです。生産性が下がって困るのは明日の自分であることを忘れないようにしましょう。

また、仕事に入る前に必ず行う軽い儀式を決めておくのもおすすめです。儀式の内容は何でも構いません。軽い運動でもいいし、掃除や読書でもよいでしょう。「この行為をしたら仕事に入る」という流れを決めておくと、頭が自動的に切り替わってスムーズに仕事を始められます。

メールチェックの時間も決めておきましょう。集中力がなくなるとついダラダラとメールチェックしてしまいがちです。計画性のない行動によって時間を無駄にしてしまい、集中力も散漫になって生産性を下げてしまいかねません。チェックする時間を固定し、それ以外の時間はメールのことを忘れて作業に集中するようにしましょう。

最後におすすめなのが、お昼休憩にする昼寝です。昼食の後はどうしても眠くなってしまいます。睡魔と闘いながら仕事をすると生産性が著しく低下してしまうため、思い切って30分以内の昼寝をして、スッキリした頭で午後の仕事に臨むと効率的です。

生産性を上げる?!時間管理術「ポモドーロ・テクニック」を活用しよう

「ポモドーロ・テクニック」は、短時間に作業と休憩を繰り返すことでメリハリが付く方法です。具体的には、まず達成したいタスクを設定します。その後、25分間そのタスクを集中して行い、その後5分間の休憩を入れます。集中と休憩を合わせた30分をワンセットとし、これを4セット繰り返したら30分の休憩を取るというものです。

心や体の状態を整えるのも、集中力アップの秘訣!

在宅勤務に移行することで外出する機会が減り、他人との接触も少なくなるため、体調を崩したり心理的に不安定になったりする人は少なくありません。心や体の調子を整えることは、クオリティの高い仕事をする上で非常に重要です。

まず身体的健康ですが、通勤の必要がない分、運動不足になる傾向にあります。日々の通勤では、自宅から駅、駅から職場の間を歩いたり、階段を上り下りしたりと、意外と運動負荷がかかっています。在宅勤務の前後に、軽い散歩でもいいのでできるだけ毎日軽い運動をする習慣を作るようにしましょう。

寝間着のまま作業するのもおすすめできません。スーツとまではいかなくても普段着には着替えるようにしましょう。寝癖を整え、男性は髭を剃ることも大切です。身だしなみを整えることで心までスッキリします。

在宅勤務は人によって向き不向きが分かれる働き方です。自分のペースが保てる人がいる一方、プライベート空間に仕事が入り込むことで窮屈な思いをする人も少なくないでしょう。自由な時間が増えた分しっかりと自己管理を行い、ストレスフリーな在宅勤務環境を目指してください。

対策して在宅勤務も快適に行おう!

在宅勤務において生産性が上がらない主な原因としては、自宅が職場よりも誘惑が多く、同居人への対応を強いられ、プライベートと仕事の境界線が曖昧になる、といったことが考えられます。

それらへの対策を、主に「環境整備」と「時間管理」「心身の健康」という3つの観点に分けて紹介しました。生産性が上がらない理由をじっくりと探って改善を行い、快適な在宅勤務ライフを送ってください。